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これからの法改正の動き

監査以外の業務を担う「会計プロフェッショナル」資格の創設を検討

グローバル化等の環境変化に対応するため、政府は国内外で幅広く活躍できる監査・会計分野の専門家を育成することが急務と認識しています。
平成15年の公認会計士法改正で試験制度が見直されましたが、社会人の受験者・合格者は期待ほど増加していません。
論文式試験合格者の半数以上は無職で受験勉強に専念した者であり、しかも不況の影響で監査業界の就職口を見つけることが困難になっています。資格取得に必要な実務経験が得られるかどうかわからない経済界等への就職も進んでいません。そのため試験に合格しても公認会計士になれない「待機合格者」の増加が問題になっています。
こうした現状をふまえ、監査・会計分野の専門家をどのように育てていくかについて、政府は「公認会計士制度に関する懇談会」を設置し、今後の制度改革の方向性について中間報告書案をまとめました。

新たな資格は「財務会計士」
新しい公認会計士試験では二段階の試験と実務経験、さらには実務補習と修了考査合格が求められます。
そのなかで、公認会計士に至る前の段階で一定のスキルにお墨付きを与える新たな資格を認めよう、という提案がされています。資格の仮称として「財務会計士」が提案されています。
二段階目の試験に合格し、一定の実務経験をもつという条件を満たせば、会計のプロとしての公的な資格を名乗って、非監査サービスや監査の補助業務、企業内実務等に従事できることになります。

社会人にも受けやすく
一定の実務経験について「たとえば3年」と示されていますが、これは一段階目の試験前の経験なども認められます。
財務会計士が実務補習を修了し、修了考査に合格してはじめて「公認会計士」資格が得られるというプロセスになります。監査の質を確保するため、修了考査の合否判定の厳格化が求められる、ともされます。
新しい試験制度の開始時期は示されていませんが、金融庁は早ければ次の通常国会にも、公認会計士法の改正案を提出したいとしています。

注目したい法改正の動向

◎ 年金制度改革の方向性示される
新年金制度に関する検討会が「新たな年金制度の基本的考え方について(中間まとめ)」を公表し、具体的な制度の内容を議論する際の前提として「年金一元化」「最低保障」「負担と給付の明確化」「持続可能」「消えない年金」「未納・未加入ゼロ」「国民的議論」の7つの基本原則を示しています。
◎ 非常勤国家公務員にも育休・介休を認める
人事院が非常勤の国家公務員にも育児休業・介護休業を認める方針を打ち出しました。これまでは非常勤の国家公務員は継続勤務が前提とされていないため、育休等の制度の対象からはずれていました。今後、そうした制度の対象となるよう、人事院は近く関連法改正を求める意見書を提出する予定です。
◎ 健康保険の事務負担軽減
健康保険・船員保険の被保険者証の表面から「事業所所在地」と「事業所名称」の記載を削除し、事業所の名称や所在地に変更があったときに被保険者証を提出しなくてすむようにする健康保険法施行規則等の改正が行なわれる予定です。
◎ IFRSをにらみルール整備
包括利益の表示に関する会計基準の公表に伴って、連結貸借対照表等の「評価・換算差額等」の区分を「その他の包括利益累計額」とすることを認めるなどの、会社計算規則の一部を改正する省令案が明らかになっています。
◎ 介護福祉士の資格取得ルール変更を延期か
社会福祉士及び介護福祉士法が平成19年に改正され、介護福祉士の資格取得にあたって600時間以上の課程の履修を義務づける制度が平成24年からスタートする予定でしたが、その教育体制が整う見込みがないこともあり、法律の施行時期を延期して再検討する案を厚生労働省が提示しています。
◎ 人権侵害への対応
法務省政務三役は、「新たな人権救済機関の設置について(中間報告)」で、人権侵害による被害に対する救済・予防等のために、新たな人権救済機関(人権委員会)を内閣府の外局として設置する方針を示しています。人権侵害救済機関の設置は民主党のマニフェストにも挙げられていた項目ですが、言論・表現の自由を脅かされるという懸念の声もあります。

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・エヌ・ジェイ出版販売

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